センター長挨拶

遠隔医療を通じて世界の医療水準の向上と
均てん化を目指します

九州大学病院アジア遠隔医療開発センター長森山 智彦

医学・医療は日進月歩で、未知の疾患の発見、疾患の病因解明、新しい診断法や治療法の開発など、世界中から様々な報告がなされています。その一方で医療スタッフが学ぶべきことはどんどん増えてきており、専門家の意見を交えながら効率よく、かつ継続的に学習することが求められています。

2008年、世界に張り巡らされたインターネットと最新の技術を駆使して、諸外国の医療機関との間で様々な分野の遠隔医療教育を行うことを目的として、アジア遠隔医療開発センター(Telemedicine Development Center of Asia; TEMDEC)が設立されました。設立以降は各国の医療スタッフ、エンジニアなどとの協力関係を強固なものにしながら国際間のウェビナーや症例検討会のほか、手術や内視鏡の動画配信などを通じて、様々な医療分野における専門家の最新の医学知識や経験、先進的医療技術を世界中の医療スタッフと共有してきました。さらに、海外からの遠隔医療相談にも積極的に取り組んでいます。

2020年に起きた感染症のパンデミックは、世界的な人の往来や直接的な人と人の接触を極端に減少させましたがその一方で、世界中の人が遠隔医療の利便性と有用性を改めて認識することになりました。我々がこれまでに積み上げてきた知識と経験を活用して遠隔医療のさらなる発展と普及に寄与し、世界の医療水準の向上と均てん化を目指します。
皆さまからのご支援をどうぞよろしくお願い致します。

2021.04.01